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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第102章
「ああ。だって考えてもみろ。お前のこんな幼くて愛らしい顔でペロペロされるんだぞ? もう、病み付きになること間違いなしだろう?」
「………………」
(や、やっぱり……、エロ変態絶倫ロリ王子……っ!!)
そう心の中で突っ込みながら、微かに背を引いて兄から距離を取ったヴィヴィに、匠海が速攻突っ込んでくる。
「だから引くなって」
苦笑した匠海は両腕をヴィヴィに伸ばすと、再度その細い躰を自分の胸に柔らかく抱き締め直す。
「……大事にしたいんだ。それでなくても、ヴィクトリアの処女、あんなふうに失わせてしまったのだから……」
兄のその言葉に、ヴィヴィの顔が瞬時に驚きの表情に変わる。
「……それ、は……」
ヴィヴィの初めて。
それは16歳の誕生日の数日前――匠海を拘束し、ヴィヴィが無理やり凌辱した時に、自分から失ったもの。
(お兄ちゃんのせいじゃ、ないのに……、それどころか、ヴィヴィ、お兄ちゃんを穢したのに。未だ癒えない傷を、心にも躰にも残しているのに……。なのにそんな風に、ヴィヴィのこと、気にしてくれてたなんて……)
「だから、ヴィクトリアを大事にしたい。今は受験前で試合もあって大変なのに、お前にばかり苦労させたくないよ」
兄のその暖かい言葉と気遣いに、ヴィヴィが先程まで抱えていた重い気持ちは、完全に消え去った。
「……おにいちゃん……」
(ごめんなさい……、ヴィヴィ、自分のことばっかり……っ)
両腕を匠海の腰に回したヴィヴィは、ぎゅうと抱きしめた。
「ヴィクトリア、分かってくれた?」
そう柔らかい声音で問い掛けてくる匠海に、ヴィヴィはこくりと頷く。
「うん……。ごめんなさい……」
自分の非を認めて謝罪したヴィヴィに、匠海はふっと笑って首を振った。
「別に謝るような事はしてないよ。でも、そうだな……。じゃあ、ヴィクトリアの可愛い手で大きくしてくれた、俺のこれ……、頑張って飲み込んでごらん?」
全裸の匠海の脚の付け根、先程からお腹に硬く当たっていたものを更に押し当てられ、ヴィヴィの頬がぽっと桃色に染まった。
「ん……」
そう小さく頷いて両腕を解いたヴィヴィは、シーツの上に寝そべった匠海の視線を浴びながら、パウダーイエローのナイトウェアを頭から抜き取る。