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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第102章            

「次の『 ? 』に入る文章を想定しなさい。『俺は毎日ヴィクトリアとセックスしたい』 → 『ヴィクトリアは精神的肉体的に毎日は無理』 → 『ヴィクトリアがフェラを覚える』 → 『 ? 』。はい、どんな事になるでしょうか?」

 そんな変な問題を出してくる匠海に、サービス精神旺盛なヴィヴィは、何の疑問も持たずに真剣に悩み始めた。

(……ん~と、ヴィヴィがえっち出来ないけど、お兄ちゃんはしたいんだから……、だったら、お兄ちゃんに毎日……お口で……)

「………………って、え゛ぇ~~っ!?」

 いきなり絶叫したヴィヴィに、匠海は呆れ顔で突っ込む。

「いや、しないし、させないけどな?」

 けれど兄の言葉は、ヴィヴィの耳に全く入っていなかった。

(っていうか、ヴィヴィが、その……、フェラ? を覚えちゃった暁には、毎日お兄ちゃんに……、その……、お口でしてあげることに、なるの?)

「え~~~っ!?」

 再度絶叫したヴィヴィに、匠海が今度はごつりと強めに頭突きを落とす。

(あいた……っ)

「だから、聞けって。今のは極論で、そんな事、お前にさせないから安心しろ」

「………………」

 けれどヴィヴィは、疑わしい瞳を兄に向けるだけで。

「頼む。信じてくれ。そんな事したくないから」

「信じらんない~~……」

 匠海の懇願にも、ヴィヴィは艶々の唇を尖らせると、つーんとそっぽを向いてしまった。

 そんなヴィヴィの二の腕を掴んでいた両手を離した匠海は、その片方の掌をヴィヴィの頭の上に乗せた。

「はぁ……。なんと言えばいいんだろう……。男にとって、いや俺にとって、ヴィクトリアにされるフェラって特別でな? 今、お前にそんな事をされたら、俺はきっと……週に1回じゃ我慢出来なくなる」

「……そう、なの……?」

 そっぽを向いていた顔でちらりと匠海を盗み見すれば、兄の視線とぶつかってしまった。

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