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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第103章
π字の2本の紐の間から、指の腹で割れ目を辿られる――そのあまりの恥ずかしさに、ヴィヴィはふるりと華奢な肢体を震えさせた。
「濡れてるよ……。お尻、そんなに気持ち良かったんだな?」
「……っ ごめん、なさいっ ぁ、あんっ」
「なんで謝る? ヴィクトリア、ほら、可愛い顔見せて」
思わず兄の黒髪の中に顔を埋めたヴィヴィは、匠海にそう懇願され。
兄の肩に縋り付きながら躰を離せば、「いい子だね」と褒められながら、肉芽を弄られた。
「はぅっ あ……っ お、にい、ちゃっ ぁあん……っ」
ぴりりと微かな電流を感じるその刺激に、ヴィヴィの声が更に蕩けたものになり。
「ん、ここにいるよ」
そう労わる様に囁きながら、膣口の周りを指でくるくると愛でていた匠海は、ゆっくりとそれを埋めていく。
すらりとした美しい指なのに、節が一つひとつ感じられるほど、ヴィヴィのそこは敏感で。
「こんなにして……。後で沢山愛してあげるから、今は俺の指で感じてごらん」
奥深くまで突き立てられた指と共にそう命令されれば、ヴィヴィはもう声にならなくて、兄を見下ろしながらこくこくと頷いた。
それからはまるで、嵐の様で。
肉芽への愛撫と、2本に増やされた指で掻き回される蜜壺と。
大好きな兄の両手に翻弄されたヴィヴィは、膝立ちの不安定な状態を、匠海の肩に縋り付きながら必死に耐え。
「ほら、俺を見つめながら、イってごらん」
掠れた声でそう命令されて、ヴィヴィは緩みきった顔を見上げられながら、兄の指で達した。
「はぁ、お前は本当に、食べてしまいたいくらい、可愛らしいね」
へなへなと自分のほうへ崩れてきた妹を抱き留めた匠海は、その躰を抱き上げて自分が凭れていたベッドヘッドへと、華奢な上半身を預けさせた。
「おにい、ちゃん……。好き……」
「ふ、そんな蕩けた顔で俺を好きだなんて言って、明日使い物にならないくらい抱き潰すぞ?」
甘い声で愛を囁く妹に、そんな恐ろしい事を言ってのける匠海だったが、ちゃんと頭の中では理解しているのだろう。
4日後に、全日本選手権が迫っている――今が一番の正念場だということを。