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第105章 　 　 　　 　　

　そして、ゆっくりと、しかし確実に自分を開いていく兄のものに、ヴィヴィのそこは従順に、稀に抵抗するように締め付けて迎え入れた。

「……っ　ぁ……、んぁ……っ」

「ヴィクトリアの中、入ったね……」

　ほぼ根元まで埋めた匠海のその言葉に、ヴィヴィはこくりと頷く。

「ん……っ　お腹、いっぱい……なの」

　細い掌でベビードールの上から自分のお腹を押さえた妹に、匠海はその上から大きな掌を押し当ててきた。

「そうだよ。お前の中に、俺がいるからね」

　まるで所有権を示す様にそう言葉にする兄に、ヴィヴィの幼さの残る顔がふわりと綻ぶ。

「うん……、嬉しい……っ」

（お兄ちゃんとこうする度に、安心するの……。ちゃんと２人の心は繋がっていて、互いに求め合っていて……。いつまでも一緒……。そう思えるから――）

「ヴィクトリア……」

　自分の名を呼び顔を寄せてくる兄に、ヴィヴィは自分も寄せてその唇を食んだ。

　匠海のそれは少し大きくて、やや肉感的で。

　見ているだけでもその美しさに心が跳ねるが、触れ合わせるともっと素敵で。

　こうやって表層を重ねると、しなやかさが際立って。

　互いの粘膜を擦り合わせると、躰も心も喜びに満ち溢れて――ただもう、ぐずぐずに蕩けてしまうだけ。

　最後にちゅっと薄い唇を啄ばまれて離れていく兄の顔を、ヴィヴィはぽうと見惚れていた。

「キスしてる間、ヴィクトリアの下のお口、『早く欲しい』って言ってたね？」

　にやっと嗤いながらそんな事を指摘してくる兄に、ヴィヴィはぽっと頬を染めた。

「……やだぁ……っ」

　そう恥ずかしがりながらも、ヴィヴィのそこはきゅうんと疼いていて。

「ん？　欲しくない？」

「……ほしぃ……よぉ……っ」

　ちらりと２人の交わったそこに視線を落とす匠海に、ヴィヴィは兄を見つめてそう強請った。

（動いて、欲しい……。もう十分、お兄ちゃんの逞しいの、馴染んだの……）

　先程、頬と手と舌で愛した兄の　“可愛い子”　は、今や我が物顔でヴィヴィの中を押し広げていて。

「素直でいい子だね。じゃあ、一緒にしようか？」

「え？」

　兄の思いがけない言葉に、ヴィヴィはそう短く聞き返す。