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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第105章          

 今まで、どちらかが相手を悦ばす為に主導権を取って動いていたが、それを2人で一緒にするとは。

 まあ、確かにそれに近いことは、何度かしたことはあったが。

「一緒に動いて、一緒に気持ち良くなって……。そう、一緒に愛を確かめ合うんだよ――」

 そう囁きながら妹をうっとりと見つめてくる匠海。

「……い、一緒、に……?」

「そうだよ。互いを与え合って、愛し合っている事を確認するんだ」

 まるで幼児に口に含ませる様に、噛み砕いて言い含めてくる匠海に、ヴィヴィはそれが途轍もなく素晴らしい事に思えて、ゆっくりと頷いた。

「……が、頑張る……」

「可愛いね」

 その短い兄の囁きに、今の匠海の気持ちが全て集約されている気がした。

 互いに裏手を付いた状態で、見つめ合って。

 そして2人して腰を軽く持ち上げ、前後に動き合う。

 ちゅぷん、ちゅぷん。

 軽い蜜音が辺りに落ち、そしてゆっくりと互いのそこを摩擦する、いとおしい感触。

「ふぅ……。ヴィクトリアのちっちゃなお口が、俺のを美味しそうに頬張ってる……」

「……ぁんっ ……ふぁ……、こっち、は……?」

「ん?」

 ヴィヴィの問い掛けに、匠海は優しい声で相槌を返してくる。

「上の、お口……は、ダメ、なのに……、下の、は、いいの……?」

 ふと疑問に思った事を口にしただけだったのに、

「やめようか?」

 そんな意地悪をする匠海に、ヴィヴィは途端に泣きそうな表情を浮かべた。

「……っ やっ」

「冗談だよ。下のお口はね、2人で一緒に気持ち良くなれるから。だから、いいんだよ?」

「ん……、きもち、い……っ はぅんっ あ、ぁあんっ」

 兄の亀頭が角度的に妹の上庭を擦り上げるので、早々に良くなったヴィヴィが、甘い声を漏らし始めた。

「こら、イクときは、一緒だからね?」

 悪戯っぽく窘めてくる兄に、ヴィヴィは眉をハの字にして言い募る。

「……っ じゃ、そこ、だめぇ……っ」

(お兄ちゃん、の、凄く上、向いてたから……、ヴィヴィの弱いとこ、すごく圧迫して、くるんだもん……っ)

「ん? そこって、ここの事?」

 そう言いながら、妹の弱いところを的確に、ごりりと抉る匠海。

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