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第105章 　 　 　　 　　

「さっきより、深くなったの、分かる？」

「～～っ　だ、ダメっ　こんなの……っ」

　ヴィヴィが恥ずかしがった理由は明らかで。

　まるで互いの脚の付け根を擦り合わせる様なその体勢は、あまりにも卑猥。　

　より遮るものが無くなって、このまま互いに腰を寄せたら――。

「ね。これ、凄いだろう？　このままヴィクトリアと愛し合ったら、本当に奥の奥まで入ってしまうね？」

　そう囁いてくる匠海は、もう得も言われぬ快感の虜になった瞳でヴィヴィを見下ろしていて。

「だ、だめぇ～～っ」

（お兄ちゃん、え、えっち過ぎるぅ～～っ）

「どうして？　ほら、想像してごらん？」

「ふぇ？」

　兄の声が途轍もなく面白い響きを含んでいて、ヴィヴィは聞かない方がいいと分かっていながらも、その先を促してしまう。

「俺達の腰がぴったり重なって、その先で溶け合うんだよ？　ほら、凄くエッチだ」

　そう囁いている匠海の端正な顔は、もうとろりと蜂蜜でも垂れてきそうなほど、蕩けたものだった。

「～～～っ　し、死んじゃうっ」

「死ぬ？　そうかな。きっと途轍もなく気持ちいいよ？」

　ニヤリと嗤って寄越した匠海に、ヴィヴィはもう絶句するしかなくて。

「……――っ」

（だ、誰か……、このエロエロ暴走を、止めてくださいませんか……？）

　そう心の中で助けを求めたヴィヴィの心境は、さながら蛇に睨まれたカエル、だった。

　それからはもう、匠海の独壇場で。

　妹を促して、またゆっくりと互いの腰を寄せ合いだし、

「ヴィクトリアのスケスケのおっぱい、つんつんに起ってるね」

　言葉でも妹を虐めてくる兄に、ヴィヴィの可愛らしい顔はもう先程から泣き出す一歩手前の、情けないそれになっていた。

「……っ　言っちゃ、やぁ……っ　はぅ、　あ、ぁあんっ」

「後で沢山、舐めて吸ってあげるから、今は我慢して？」

　兄のその言葉に、咄嗟にそれを想像してしまったヴィヴィの蜜壺が、狂った様に蠢き始めた。

「はぅう～～っ　あっ　だめぇ～～っ」

（ふぇえっ　こすれちゃう……っ　はぅっ　こすれちゃう、よぉ……っ）

　シーツに着いていた手でくしゃりとそれを握り締め、ヴィヴィは達しそうになる躰を何とか誤魔化し続ける。