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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第109章
「……ヴィヴィに、触れたい……?」
頃合いかとそう尋ねれば、意外と素直に匠海は首肯してきた。
躰の脇に投げ出されていた両腕を掴んだヴィヴィは、匠海の腰の上に跨った自分へとゆっくり引き寄せ。
少し恥ずかしそうに、白シャツの膨らみへと、兄の大きな掌を導いた。
「ん……? ブラ、着けてるのか?」
兄のその指摘に、ヴィヴィは「うん……」と頷く。
「透けてるね……。ピンク?」
躰を横たえたまま、掌だけ乳房に這わせる匠海の問い掛けに、
「……後で、見て?」
垂れた金髪を耳にかけたヴィヴィは、うっとりと囁く。
「ああ、たっぷり見てやる。はぁ……、柔らかい」
そう呟く癖に、自分からは愛撫を与えて来ない匠海に、ヴィヴィは大きな掌の上から自分で揉み始める。
「……ふ……っ ……ん、……にぃ……ちゃ……っ」
大きな瞳を細めながら、自分のもたらす愛撫に喘ぐ妹。
その乱れ具合にやられた様に、匠海はゆっくりと上半身を起こし、ヴィヴィに躰を寄せてくる。
「ん……すきぃ……っ」
兄の手から自分のそれを除けても、匠海は夢中で妹の乳房を服越しに捏ね繰り回してきて。
ほっとしたヴィヴィは、引き締まった腹筋に掌を這わせ、唇を目の前の兄のそれに寄せる。
少し大きめで色素の薄い唇をぺろりと舐め。
薄い唇で下唇を挟んで引っ張れば、中から現れた熱い舌に唇の合わせをこじ開けられた。
ヴィヴィの口内を我が物顔で蹂躙する兄の舌に、下腹が疼く。
匠海の躰に魅せられて熱く潤んでいたそこからは、こんこんと欲望の蜜が溢れ出し。
それによって冷たく感じ始めたショーツに、ヴィヴィは眉を寄せた。
(なんか……、ブラの上から揉まれるの……新鮮……ていうか、えっち……)
ねっとり掻き回された口付けから解放され、視線を胸へと落とせば、シャツとブラ越しに揉み解されている、自分のささやかな膨らみがあって。
「手……好き……」
兄の右手を両手で掴んだヴィヴィは、その掌の中に告白し。
長い指の中でも一番すらりとした指を、ゆっくりと口内に銜え込んだ。