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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第109章           

 腹筋に両手を着いていたのだが、兄に「見えないから後ろに着いて」と促され、兄の脚の付け根を支えに、M字に開脚したまま昂ぶりを扱いていく。

「んふぅ……っ ふぅう、ふぅん……、んんっ」

 兄の熱い視線を繋がったところに感じながら、長さを確かめる様に深く浅く挿入を繰り返せば。

 やはり自分の気持ちいいところも、こりりと亀頭のかえしで引っ掻かれてしまって。

「あっ はぅううっ」

 思わず喘いでしまった唇から、はらりと紺のタータンチェックスカートが落ちてしまった。

 妹の制服のスカートの下で、互いの躰を繋げている事にも、匠海は満足らしく、

「そこかな……? ヴィクトリアの、悦いところ」

 少し慣れた騎乗位でリズミカルに動く妹を、言葉で虐めてくる。

「……やぁ……っ」

「ん……? ほら、もっと擦り付けてごらん? ……ああ、エッチな蜜が溢れてきた」

「い、言っちゃ、やだぁ……っ」

 言葉ではそうむずがるのに、躰は確実に喜んでいて。

 何かに縋りたくて、自分の胸の上で跳ねている紺地に赤ラインのネクタイを、きゅうと握り締めた。

「ヴィクトリア、コスプレ好きだったのか? 凄く、締まってきた……っ」

「……~~っ あ、あんっ ちがう~~っ」

 兄の双眸は、目の前の獲物を値踏みする様にギラギラしてきて。

 その瞳で全身を舐め回すように見詰められるだけで、自分の中の快感の域値へとひたひたと何かが迫り上がってくる。

「ああ、可愛く跳ねてるヴィクトリア見たら、乗馬したくなってきた……。今度、一緒に行こうか?」

「ん……、ぁあっ あん……っ はぅぅ~~っ」

 そんな嬉しいお誘いにも、ヴィヴィは腰を振るいながらこくこく頷くのが限界で。

「ふ……、今はそれどころじゃないか。ヴィクトリアは、あれだな? 馬は馬でも “太いキノコ” が生えてる馬じゃないと、嫌か?」

 流石にその戯言には、ヴィヴィも腰を止めて喚く。

「……~~っ!? も、もうっ 黙ってっ!!」

 両の掌で、上から兄の口を塞いだのに。

 熱の籠った声で「恥ずかしがり屋だなぁ」と囁かれ。

 塞いだ掌の指の間に舌を差し込んで舐められて、ヴィヴィは後悔した。

 一本一本這う様に舐める、その蛇の如き舌の動きにさえ、感じて自分が締まっていく。

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