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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第109章
「んっ ん、んんっ あぁ……っ いい~……っ」
匠海の口を塞ぎながら、じゅぷじゅぷと蜜音を立てて腰だけを擦り付ければ、もうその有り余る快感に目蓋の裏がちかちかと明滅し始め。
いつの間にか兄の顔の両脇に着いていた両腕を支点に、前傾姿勢のまま肉芽と膣口を兄の腰に擦り付ける。
「ぁ……っ イっちゃう、ヴィヴィ……、ひとりでイっちゃうよぉ~~っ」
「いいよ。俺の太いキノコで、イっちゃおうか」
(~~っ!? もう、それ、やめてってばっ!!)
そう心の中で喚きながらも、イク寸前、
(お兄ちゃんの、太いキノコさん……♡)
と頭の中に浮かべてしまった事実は、墓場で持って行き、絶対に誰にも口を割らないだろう。
腰が蕩けてしまいそうな絶頂の余韻に浸るヴィヴィは、「んんっ」と咽喉を鳴らせながら上半身を仰け反らす。
顔の傍に両手を着いた妹から零れてくる金糸のカーテンを、匠海はうっとりと見つめていたのだが。
ヴィヴィはもう気持ち良過ぎて、快感の残滓を必死に拾い集めるように、腰を兄に擦り付けていた。
「動いて欲しい?」
やっと落ち着いて腰を止めたヴィヴィに、下から匠海が尋ねてくれて。
「ん」
「じゃあ、言うべき事は分かるね?」
そのひたすら意地悪な匠海の要求にも、ヴィヴィは物欲しそうに灰色の瞳を細める。
「……お兄ちゃんの、朝起ちしたの……で、ヴィヴィのこと……虐めて……?」
「はぁ……、なんてエッチなことを言うんだ。イケナイ子だね」
自分で言わせたくせにそう責めてくる匠海に、ヴィヴィはあまりの恥ずかしさに詰まり。
「……っ ごめん、なさい……っ」
(お願い、嫌いになっちゃ、いや……っ)
その妹の心の声が届いたのか、匠海はやっと両腕をヴィヴィへと伸ばしてくれる。
「ほら、おいで。俺の可愛い子」
「……~~っ おにぃちゃぁん……っ」
甘ったるい泣き声を上げたヴィヴィは、くしゃりと顔を歪め。
躰を繋げたまま、兄の首に縋り付いた。
「あはは、ごめん。挑発してくるヴィクトリアが、あまりに可愛らしくて……、ついつい虐めてしまった」
そう耳元で囁きながら、ぎゅうと胸に抱きしめてくれる匠海。
「変態……っ」
少し汗ばんだ抱擁にうっとりとしながらも、ヴィヴィは口ではそう毒づいた。