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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第112章
「興奮してるのは、嬉しかったのは、俺だけだったんだな……。ヴィクトリアの一番奥深くを、愛せたような気がして……」
「………………」
匠海は本当にずるいと思う。
兄は19年という長い付き合いから、経験則で知っているのだ。
自分のことが大好きな妹に、そう言う風に拗ねて見せれば、大体の場合は願いが聞き入れられる――という事を。
「……ちょっと、だけ……なら」
案の定、そう譲歩してきたヴィヴィを、匠海は「うん?」と相槌を打ちながら先を促す。
「ちょっとだけ、なら……、いいよ……?」
「本当に?」
そう確認する兄の顔は本当に嬉しそうで。
自分の大切な場所に触れられるというだけで、そんなに喜んでくれるならば、「何でもしていいよ?」とあらぬ事を口走ってしまいそうになる。
「うん……。でも、その……優しく、してね……?」
整った匠海の顔を見上げながら、そこだけは何とか念押しするヴィヴィ。
「ああ、勿論だよ。ほら……どうだい?」
そう言うや否や、兄はまた器用に亀頭の先を最奥に触れ合わせる。
膣よりも更に奥がじんじんと痺れて、大きな掌で支えられていた両太ももが、その中でがくがくと震える。
「んっ ふぁああっ や、やぁん……っ」
「何が嫌なんだい?」
否定の声を上げる妹に、匠海は少し心配そうに様子を伺ってくる。
「……気持ち、良すぎて……強すぎ、る」
「強い?」
「ん。なんか、神経……? そこだけ過敏、みたい……。だから、怖い」
本来は膣の神経は入り口に近いほど多く、奥に行けば行くほど少ないはず。
それは出産の際に子宮口に神経集まっていると、痛過ぎて産めないからという説もあるが。
けれどヴィヴィの最奥は、兄に擽られ確実に反応していた。
「そうか、じゃあ、ちょっとずつだけ」
「ぁあんっ ……っ ふぁあっ」
「どうだ?」
上から覗き込んでくる兄の灰色の瞳を、ヴィヴィは真っ直ぐ見つめてこくこく頷く。
「んっ いい……。お兄ちゃんの、優しくて。柔らかくて……」
「お前の子宮はこりこりしてる」
「い、言っちゃダメ……っ」
充血して固くなっているらしいそこの様子を言葉にされ、ヴィヴィは咄嗟に止めた。