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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第114章 ★★2015年 バレンタイン企画★★
8歳の頃――
幼馴染の女の子に、
『Hélène.
―エレーヌ。
Je me sens bien avec toi.
―貴女といると心が和みます』
という、奥手な純也にしてみれば、精一杯の気持ちをしたためたカードと、
小遣いを貯めて購入した、真っ赤な薔薇をプレゼントするも。
「ワタシ、先週からパトリスと付き合ってるよ~?」
悪気無く青い目をパチクリさせた、フランス人の幼馴染。
――玉砕
13歳の頃――
片思いの女子と他の男子が、告白後に熱烈なキスを交わしているのを目撃し。
――やっぱり、玉砕
16歳の頃――
ようやく人生初の彼女が出来るも、初のバレンタイン3日前。
「貴方はとても優しくて紳士で、一緒にいてリラックス出来るわ。
けれど、私が求めてる様な情熱的な愛は、与えてくれないから」
そんな いきなり過ぎる別れを切り出され。
――二度ある事は三度ある で、玉砕
18歳の頃――
2人目の彼女とは可も無く不可も無く、ありきたりなバレンタインを迎えられたが。
――……
その頃には、ナイーブな朝比奈少年(青年?)の心には、
「バレンタインには何か魔物が居る」
そう深く刻み込まれていた。
――――
※フランスのバレンタイン
主に男から愛する人にカードやプレゼントを贈る、恋人達の特別な日。
よくあるパターンは、男が真っ赤なバラを女に贈りラブラブディナーにお出掛け。
ちなみに、フランスにホワイトデーは存在しない。