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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第7章
「あ! やぁ……、駄目っ!」
麻美は兄のシャツをぎゅうと握りしめ、苦しさに耐えている様だが、
匠海は胎内に埋めた指を徐々に早めていて。
「あっ やぁ……、あぁん、すごぃっ」
ルージュが引かれた麻美の唇から漏れる、甘い喘ぎ。
その声は、まるで匠海によって奏でられている様で。
指の速度に合わせ、紡ぎ出されていく。
「あぁ、やだ、指でなんて……。匠海の、ちょうだい?」
(ちょうだいって……、お兄ちゃんの、何、を……?)
動悸の激しい薄い胸を押さえながら、疑問に思ったヴィヴィの前で、匠海がベルトを緩め。
ヴィヴィはやっと悟った。
BSTで教わった性教育の「子供を作る男性器と女性器」。
あの時はウトウトしていて、真面目に聞いていなかったが、
今 目の前で兄が取り出したものを見て、ヴィヴィは瞳を真ん丸にした。
それは少し上を向いており、英国の血が入った肌の白い匠海のそこも、同じ様な色。
麻美は何を思ったのか、ソファーから降りると床に膝をつき、
愛おしそうにそれに手を伸ばすと、キスを落とす。
(――――っ!?)
想像もしていなかった2人の行為に、ヴィヴィは驚嘆し、
しかし行為から瞳をそらせず、食い入るように見入る。
麻美は夢中になって匠海のそれを頬張ると、じゅぷじゅぷと音を立てて口淫を続ける。
「……っ あぁ……」
茫然と麻美を見つめていたヴィヴィの耳に、匠海の呻きが届く。
ソファーの背に背中を預けた兄は、股の間で上下する女の頭を時折愛しそうに撫でながら、恍惚とした表情を浮かべており。
灰色の瞳は欲望に濡れ、形のいい唇が時折ふるりと震え、苦しそうな喘ぎを零す。
(……あんな、お兄ちゃん……、見たこと、ない――)
苦しそうにしているのに、その姿が何故か美しく見えて。
妹が兄の痴態に見蕩れていると、麻美が「匠海……」と媚びた声で兄を呼んだ。
「ああ、来てください」
ゆっくりと立ち上がった麻美は、ヴィヴィに背を向ける格好で兄の正面に跨ると、
匠海のそそり立ったものに腰を落とした。
こちらからは麻美のスカートで隠れて、2人が何をしようとしているのか見えなかった。
だが、
「自分で入れて、見せて下さい」
そう麻美に甘える匠海の声を聞き、ヴィヴィは咄嗟に理解した。