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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第43章
そんな兄の欲望の証に、ヴィヴィはたくし上げた裾を両手で持ち上げながらゆっくりと腰を下ろしていく。
硬直してしまっている匠海の切先に、ヴィヴィの潤った秘所がぷちゅという卑猥な音を立てて触れた瞬間、匠海がびくりと体を大きく震わせた。
「んっ……」
ヴィヴィの細い喉から小さな吐息が漏れる。
匠海の陰茎を弄んでいた間、徐々に熱を帯び疼いてきたそこにやっと与えられた刺激に、自然に声が漏れる。
体を洗う時ぐらいしか直に触れたことのないそこへ、初めて匠海の陰茎が触れたことに、ヴィヴィの中をぞくぞくと興奮が満たしていく。
昂ぶりの先端に自分の秘所を擦り付けるように、ヴィヴィは少しずつ腰を動かしていく。
その度ににちっ、ちゅぷっと卑猥な音が辺りに零れる。
しばし悪魔に魅入られたように目を見開いてヴィヴィの行為を見つめていた匠海だったが、ようやく我に返ったように自由になった腰を動かして、ヴィヴィから逃げようとする。
しかしヴィヴィはそれを許さなかった。
裾をたくし上げていた手をそれから外すと、腕を伸ばして匠海の脇腹へと伸ばす。
Ⅴネックのシャツの上から肋骨の下の辺りを指先で辿ると、口を開く。
「ここも、打撲したんだよね……?」
まるで次逃げたら痛めたここに力を加えるぞと言外に言いながら、ヴィヴィは薄い生地の上から脇腹をさすさすと撫でた。
「やめろっ! どうしてこんなことをする? ヴィヴィはこんな力ずくで物事を解決するような子じゃ、なかっただろうっ!?」
まだヴィヴィの暴走を口で説き伏せると思っているのか、匠海がまっすぐにヴィヴィを見据える。
「どうして……?」
ヴィヴィは不思議そうに聞き返しながらも、また匠海の昂ぶりへと腰を落とす。
長い裾のせいで生々しいお互いの性器は見えなくなったが、そこからもたらされる緩慢な刺激が行われている行為を物語っていた。
深く腰を落としたヴィヴィの秘所に押し倒された匠海の欲望は、彼の腹筋とヴィヴィの秘所に挟まれて、また新たな刺激が加えられる。
「ぅ……あぁ……んっ……」
ヴィヴィはナイトウェアの下で自分の蜜を潤滑油にしながら、匠海の昂ぶりに秘唇を擦り付け始めた。