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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第43章
「あっ……! あ、あっ……んぅ……っ はぁあ、ん……っ!」
お互いの粘膜が蜜を纏いながら擦れ合うじゅぶじゅぶという音と、キングサイズのベッドがぎしぎしときしむ音が静かな寝室に響く。
そして徐々に匠海の息遣いが、切羽詰ったものへと変化していく。
「やめ、ろ……っ ヴィ、ヴィっ! 頼、む……っ!!」
少し緩んだ自分を拘束する紐をそれぞれ両手で握りしめ快楽に打ち震える匠海が、必死にヴィヴィにこの誤った行為をやめろと訴えてくる。
けれどヴィヴィはいうことを聞かず、さらに腰の動きを加速させた。
ヴィヴィが両手を添えている匠海の腹筋がびくびくと震え、限界が近いのだと感じ取れた。
「ヴィヴィ……っ! 抜いて、くれっ! で、出る――っ!!」
必死に頭を振ってそう叫ぶ匠海に、ヴィヴィはようやく腰を止めると、「ダメ」と可愛らしく唇を尖らせて呟く。
「ヴィヴィの膣(なか)で、出してくれないと……駄目――」
実の妹の信じられない言葉に、匠海がばっとヴィヴィを見上げる。
見開かれた灰色の瞳をうっとりと見返し、ヴィヴィは嫣然と微笑んだ。
まだ十五歳の少女にはあまりにも似つかわしくないその表情に、匠海の視線が釘付けになる。
「ヴィ、ヴィ……?」
「今日、安全日なの……だから……出して? お兄ちゃん――?」
そう言って、ヴィヴィは止めていた腰をまたゆっくりと動かし始めた。
ちゅぷり。ぷちゅ。ぐちゅ。
蜜を纏った粘膜がたてる卑猥な音が、聴覚をも犯す。
そして逸らせない視線の先には、覚えたての拙い腰使いで実の兄の陰茎を貪る幼い妹の姿。
「……っ やっ! やめっ……! で、る…………っ!!!」
そう匠海が擦れた声で発した瞬間――ヴィヴィの膣内で匠海の陰茎が爆発するように一瞬肥大し、白濁をヴィヴィの中へと吐き出した。
「うぁ、あっ――っ!!」
まるで断末魔のような叫びを漏らしながら達した匠海の熱を、ヴィヴィは膣壁でしっかりと感じ取り、ぶるりとその華奢な背筋を震わせた。
「あ……お兄、ちゃん、の……出てる……」
(暖かい……お兄ちゃん……嬉し……っ)
恍惚とした表情で夢見心地にそう呟くヴィヴィからは、望まれない妊娠への恐怖は微塵も感じられなかった。