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第43章 　 　 　　　　　　

　しかしいくら安全日とヴィヴィが言い張ったとはいえ、一度ならずとも二度もこのままヴィヴィの子宮口で射精して仕舞う訳にはいかなかった。

「ヴィ、ヴィ……頼む、抜いて、くれ……」

　苦しそうにそう言う匠海の様子に、ヴィヴィはゆるゆると首を振る。

「お、兄ちゃ、ん……で、そう、なんでしょ……？」

　小さく喘ぎながら匠海の瞳を下から覗き込んだヴィヴィの瞳は、欲望に濡れていた。

　十五歳の少女のあどけない顔に浮かぶあまりにも似つかわしくない表情に、匠海は視線を逸らせない。

「出、して……？　お兄ちゃんの、欲し、い……」

　吸い付きたくなるほど潤んだ小さな唇が、とてつもない甘い言葉で、禁断の世界への扉を開かせようとする。

　まるで言霊のように、ヴィヴィのその懇願は呆気なく匠海の限界を崩壊させた。

　がくがくと震え始めた匠海の腰が、本人の意図しない生理現象でぐっと持ち上がり、ヴィヴィとの結合をさらに深くする。

　下から突き上げられてヴィヴィが「ひゃあんっ！！」と大きく哭く。

　子宮口をまるでこじ開けるように擦り付けられて、ヴィヴィは享受できないほどの刺激に白い喉を仰け反らせた。

「――っ　うぁ、あ、あぁああっ！！」

　呻きながら匠海はヴィヴィの最奥で達してしまった。

　ヴィヴィは膣よりも更に深いところに匠海の熱い飛沫を感じ取り、あまりの刺激にがくがくと震えて意識を手放してしまった。

「はっ、はっ、はっ……」

　息を乱して脱力した匠海の腰が、ヴィヴィを深く貫いたままベッドのスプリングに落ちる。

　二度も実妹の中で達してしまった自分への不甲斐なさか、匠海の顔がくしゃりと歪み、喉の奥で小さな嗚咽が漏れる。

　上半身を匠海に預けたヴィヴィは、びくとも動かなかった。

　そしてその中を深々と貫いたままの匠海の欲望は、何故かまだ起立していた。

　確かに一晩に何度も一人の女を抱き続けたことはあるが、それはさすがに手や舌での愛撫という休憩を挟んでの事だった。

「も、う……や、めてくれ……」

　匠海の形の良い唇から、絶望的な呟きが漏れる。

　その灰色の瞳は虚ろで、いつもの生き生きとした輝きは微塵もなかった。