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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第48章
(大丈夫……。
悪いのは、私。
お兄ちゃんが望んでもいなかった、こんなことをさせてしまったのは、私。
だから、
お兄ちゃんがこの行為に心を痛める必要など、これっぽっちもないの――)
静寂が下りた寝室に、ヴィヴィの甘い声が響く。
「お兄ちゃん、ヴィヴィに『復讐』……して?」
「………………」
匠海がヴィヴィを見下ろしていた瞳を見開く。
灰色の綺麗な瞳。
自分と同じ瞳。
自分と同じ血を持った、私の、お兄ちゃん――。
「悪い子、のヴィヴィに『復讐』して――」
ヴィヴィは言うと、無邪気に笑った。
それは、小さな頃『お兄ちゃん、遊んで!』と強請った当時と、まったく同じ表情で。
「本当に、お前は――」
匠海は唸る様にそう言うと、ゆっくりとヴィヴィの膣から己の陰茎を引き抜いていく。
「んっ……あんっ……あ、……ふぅ……」
匠海の大きさに少し馴染んだヴィヴィの粘膜を、その昂ぶりが擦りあげながら引き抜かれていくと、ヴィヴィにも気持ち良さが広がる。
亀頭だけ膣内に残して引き抜くと、再度ゆっくりと腰を押し出して匠海がヴィヴィの中を貫く。
「キツイな、ヴィクトリアの中は」
「あっ……ぁんっ……ご、ごめんなさい……」
苦しいのは自分だけではないのだと分かったヴィヴィが、弱々しく匠海に謝る。
「――褒めてるんだ、これは」
匠海が物凄く苦々しげにそう呟く。
(そ、そうなんだ……)
そんなことも分からないほど性に疎いヴィヴィは、内心動揺しながら納得する。
匠海がまたゆっくりと最奥を貫くと、やはりヴィヴィの膣には匠海のそれが大きすぎるのか、気持ちよさよりも苦しさのほうが勝った。
一瞬眉根を寄せたヴィヴィだったが、また匠海がゆっくりと引き抜いてくれたので、ほっと胸をなでおろす。
躰を弛緩させたヴィヴィに気付いた匠海が、めいいっぱい伸びて自分のものを受け入れている膣口に視線を落とす。
そしてその上にある小さなピンク色の尖りを、指で優しく触れた。
「あっ あぁんっ ……ふぅ……やぁ、あぁ……んっ!」
ヴィヴィの声に甘い色が滲んでくる。
それと同時に、匠海の陰茎の1/2を銜え込んだ膣壁が、うねうねとうねり始めた。