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第50章 　 　 　

　ヴィヴィの胸から顔を上げた匠海は、金色の頭に添えていた掌を妹の太ももへと下すと、もうほとんど足を露出した状態のナイトウェアをめくる。

　そこに広がっていたのは、何も身に着けていないヴィヴィの下半身と、濃いグレーのスウェットパンツの一部を、なぜか黒く色味を変えた匠海のそこ。

（え……？）

　ヴィヴィは意味が分からず、頭の中で首を傾げる。

「こんなに濡らして……まだ胸しか触ってないのに」

「―――っ！？」

（え……っ、やっ、う、そ……っ！？）

　ヴィヴィが驚愕で大きな瞳を見開く。

　確かにキスと胸への愛撫で、躰が昂ぶってきている自覚はあったが、まさかこんなにはしたなく濡らしてしまっているとは思いもせず、かっと全身が熱く火照る。

　自分の粗相がとてつもなく恥ずかしすぎて、穴があったら入って、もう永久に出てきたくない。

「ご、ごめんなさいっ」

　真っ赤になり泣き声のような声で謝罪するヴィヴィに、くつりと嗤った匠海がその耳元に唇を寄せる。

「何でもかんでも謝れば許されると思うな。はしたない子には罰を与えないとな？」

　そう厭らしく囁いた匠海の声にも、ヴィヴィは反応してしまい、躰の中心からとろりと溢れ出したものに、きゅっと瞼を閉じて耐えた。

　ヴィヴィを膝立ちにさせて濡れてしまったスウェットパンツと下着を脱ぎ捨てた匠海は、もうすでに逞しく起立したそれの上にヴィヴィの腰を下ろさせる。

　くちゅりという恥ずかしい水音をさせて匠海の昂ぶりの上に自分の秘所を密着させるだけで、ヴィヴィの下半身がずくりと震える。

（あ……気持ちい……お兄ちゃんの、太くて……）

　その逞しさを感じる度、胸が苦しくて、何故が物凄く切なくて。

「ほら、自分で動いて俺を満足させろ」

　匠海は自分の腹筋とヴィヴィに挟まれた陰茎に刺激を送るように、上に載ったヴィヴィの腰を掴んでぐりっと擦り付ける。

「ぁんっ」

　その動きはヴィヴィの敏感な部分も擦りあげるもので、その細い喉から小さな喘ぎが漏れる。

「ぐずぐずするな、ヴィクトリア」

　ぱんと軽く尻を叩かれ、そのぴりっとした痛みに、ヴィヴィがびくりと震え上がった。