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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第50章
「もしかして、初めてか?」
匠海のその問いかけに、ぼうとした様子のヴィヴィが少し遅れてこくりと小さく頷いた。
ヴィヴィは匠海からもたらされた濃厚な口付けに、完全に翻弄されていた。
だから、匠海がナイトウェアに包まれたヴィヴィの小さな胸を、薄い布越しに吸ってきたのにも気づかなかった。
それから数分してようやく夢見心地の世界から戻ってきたヴィヴィは、自分の目の前に広がっている光景に驚嘆した。
「あ……っ ダメっ!」
ヴィヴィが小さな悲鳴を上げて匠海から離れようとする。
纏っていたナイトウェアはいつの間にか胸の下までずらされ、その白い膨らみは匠海の唾液で濡れていた。
その卑猥な眺めに、ヴィヴィの顔がさっと朱に染まる。
「こんなに乳首立てといて、よく言う」
匠海はそう言うと、その薄紅色のぴんとそそり立ったものを口内に含んだ。
「あぁんっ やぁっ 吸っちゃ、吸っちゃダメっ んんぅっ!」
敏感なそこを音がしそうなほど強く吸われ、ヴィヴィの目の前がちかちかと瞬く。
刺激が強すぎて我慢ならないヴィヴィが、頭をふるふるとふり、金色の長い髪がさらさらと音を立てる。
匠海は両の乳首を交互に吸い付き、存分に舐めあげると、ぽすりとその殆どない谷間に彫りの深い顔を埋めて、ヴィヴィを刺激の波から解放してくれた。
胸への強すぎる刺激からやっと解放され、息絶え絶えのヴィヴィが徐々に落ち着いてくると、瞼を瞑って自分の胸に顔をうずめる匠海を見下ろす。
(なんか……お兄ちゃん、可愛い……)
こんなことを本人に言ったら、確実に罵倒されそうだが、なんだか甘えられているみたいで嬉しくなる。
恐る恐るその漆黒の髪に指を入れるが、怒られる様子もなく、ヴィヴィはさらさらの匠海の髪をゆっくりと撫でた。
しばらくそうして幸せを噛みしめていたヴィヴィだったが、匠海がゆっくりと瞼を開き発した言葉に現実に引き戻された。
「ヴィクトリア……お前、どんだけ淫乱なんだ?」
「……え……?」
匠海の言葉が何を示すか咄嗟に分からないヴィヴィは、小さく疑問の声を上げる。