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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第60章
「気持ちいい?」
耳元でさらに匠海が囁いてくる。その声さえもヴィヴィの疼く躰に火を灯していく。
「あ、ぁああんっ 気持ち、いいっ……、お、兄ちゃん、のっ、太く、てっ、た、逞しくてっ」
(それに裏側って、なんかより逞しい、筋が浮き出てるみたいになっててっ)
「どうなってる?」
「あ、ぁあん、ヴィヴィの中、あんっ! で、出たり入ったり、してるぅ」
ヴィヴィは匠海から与えられる蕩けそうな快楽に、もういっぱいいっぱいになり、そうはしたないことを聞かれるがまま口にしていた。
「そうだ、いい子だよ」
そう褒めてくれた匠海は、ヴィヴィの腰を掴むと、ねっとりとした腰使いでヴィヴィの蜜壺を掻き回しはじめた。
「お兄ちゃんっ あんっ あ、あぁあっ 凄いよぉ、あんんっ」
ヴィヴィは胸の先まで震わせながら身悶え、自分の腰に添えられた匠海の両腕に縋り付く。
「ああ、焦らしてごめん。このままイきなさい」
「あ、だめぇっ ぁあんっ ま、待ってっ まってぇっ ひゃぅうっ」
「大丈夫だよ。ちゃんと見ててあげるから」
「ひぅっ ヴィヴィ、こ、怖いよっ お兄、ちゃん、いなくって、こわいっ あぁんっ」
今までずっと正常位の様に、匠海が目の前にいてくれる体位でしかイったことのないヴィヴィが、後ろから突かれるこの体位に恐怖の声を上げる。
「ほら、ヴィクトリア、ここを持って」
縋り付くものがなくて怖がるヴィヴィに、匠海は腰の動きを止めると、妹本人の両太ももを下から持たせ、その上から匠海が大きな掌を添えた。
「う、うん……」
「ほら、こうやって握ってやれば、怖くないだろ?」
確かに匠海に守られている気がして、ヴィヴィは恐怖が和らいだ。
そして何よりも、ヴィヴィの事を思って優しく諭すように掛けられる声と言葉に、ヴィヴィの心がきゅうと締め付けられた。
(お兄ちゃん、凄く優しい……嬉しい……)
「うん、お兄ちゃん。もう、怖くない」
「いい子だ。じゃあ鏡の中の俺のこと見てろ」
「うん」
ヴィヴィは幸せそうに微笑んで、言われるがまま、鏡の中の匠海を見つめた。
「目は閉じちゃだめだよ」
「う、うん……」
ヴィヴィはそこは自信はなかったが、とりあえず頷いておいた。