この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第12章             

「まずはグランプリ ジュニア ファイナルへの出場の決定、おめでとうございます。」

 画面にBSTの制服を着たヴィヴィが映し出される。

「ありがとうございます」

 そう礼を返したヴィヴィの表情は、慣れないテレビカメラの前だからか若干こわばっていた。

「今シーズンはSPもFSもトリプルアクセルを飛ぶという決断をされていますが、プレッシャーはないですか?」

 インタビュアーの質問に、ヴィヴィは軽く微笑む。

「プレッシャーとかはないです。アクセルは自分が一番好きなジャンプなので、成功させて見ているお客さんにも楽しんで貰いたいです」

「そしてSPもFSも、今シーズンは今までのプログラムとガラリと印象が変わりましたね。その辺について聞かせてもらえますか?」

 過去、ヴィヴィやクリスへの質問はスケートに関することは少なかったため、ヴィヴィは背筋を伸ばし、言葉を選んで答える。

「はい。SPもFSも、今回は自分の好きな曲を使わせてもらいました。SPは振付師の宮田賢二先生から最初は駄目出しの連発だったのですが、音楽の背景を知ってそれを表現するいうことの大事さを教えてもらえました。
FSは逆に音楽そのものではなく、音楽に乗せて自分の内面を表現するプログラムに、ジャンナ・モロゾワ先生に仕上げてもらいました」

 ヴィヴィはしっかりとした口調でインタビュアーを見つめて答える。

「なるほど、今回は両方とも新たな取り組みなんですね?」

「はい。先シーズンより成長した部分をお見せできるように頑張ります」

 ヴィヴィはそう言うと、微笑んだ。

「期待しています、頑張ってください」







『漆黒の衣装で登場、松濤国際SC所属、ヴィクトリア篠宮さん。SPは他を大きく引き離しての一位での折り返し。このまま全日本ジュニア二連覇なるか――フリーの演技です』

 アナウンスで名前が呼ばれ、黒にシルバーの刺繍が施された衣装を身に纏ったヴィヴィがリンクに現れる。

/2774ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ