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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第65章
(ふあぁ……お兄ちゃんと……、一緒に、イけた……。
嬉しい……。それに、もう、気持ち良過ぎる……っ)
子宮にかけられるその熱い粘液に、うっとりと感じ入るヴィヴィと、何度もその腰を擦り付ける匠海は、しばらくそのまま動くことが出来なかった。
一分後、ようやくヴィヴィの腰から手を離した匠海は、はぁと熱い息を吐きながら、妹の弛緩した躰を抱き上げた。
「ヴィクトリア……気持ちよかった?」
「うん……お兄ちゃん……大好きぃ……」
ヴィヴィは躰の横に垂らしていた両腕を、ゆっくりと兄の背に巻きつけた。
「だろうな……まだ、蠢いてるよ、ヴィクトリアのここ」
妹の耳元でそう膣内の様子を伝えてくる匠海に、ヴィヴィは、
「…………。えっち……」
と、兄の肩に唇を付けながら、押し殺したように呟いた。
「いや……それは俺じゃなくて――。まあいいや」
そう言って苦笑した匠海は、ふうと息を吐き出すと、ヴィヴィの躰を優しく撫で始めた。
「ヴィクトリア……、お前、ディナーの時、俺のこと盗み見してただろう?」
「……し、してないっ」
ヴィヴィは匠海の肩に顔を埋めて、恥ずかしそうに呟く。
「してた」
妹の金色の髪を手櫛で梳きながら、匠海は再度呟く。
「お、お兄ちゃんもっ、見てたもん……っ」
(だって、視線合ったもんね……っ うんっ)
ヴィヴィは兄に口で勝とうというのは、無謀だと知りながらも、言い返さずにはいられなかった。
けれどその匠海の返事は意外なものだった。
「見てたよ」
(ふぇ……っ!?)
まさか匠海がそんなにすんなり認めるとは思っていなかったヴィヴィが、驚いて兄の肩から顔を上げる。
そんなヴィヴィの顔を覗き込んだ匠海は、ふっと微笑んだ。
「ヴィクトリア、可愛いなって、見てた」
ヴィヴィが匠海の目の前で、その頬を真っ赤にして固まる。
(……っ だ、だからっ、反則技だってば、そういうのは……っ!)
「照れてるのか? お前、小っちゃい頃は『可愛い』って言われたら、『当然でしょ?』って顔で、にっこりしてたのに」
そう言ってにやりと嗤う匠海から、ヴィヴィはふいと視線を外す。