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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第69章          

 膣口に触れた亀頭を、ゆっくりとそこへと含ませていく。

 まだ狭い膣口を強引に広げるように匠海の亀頭を押し付けると、やがてにゅっという音を立てて亀頭の1/2だけが含まれた。

「あっ ……ふぅ」

 匠海の大きな亀頭を全て収めるため、ヴィヴィはふうと息を吐くと、やや強引に握った陰茎を自分へと押し付けた。

「あぁんっ 入ったぁっ」

 大きな亀頭を銜え込んだだけで、ヴィヴィは甘ったるい声を上げた。

「ああ。まだきつきつだな」

 竿を握りしめたまま自分を見上げてくる妹に、匠海はそう言うと、労をねぎらう様に優しく後頭部を撫でてくれる。

「気持ち、いい?」

「とても……。でも、もっと頑張ってみようか」

「うん」

 ヴィヴィは素直に頷くと、握っていた竿を自分の方へと引き寄せるようにし、その半分までを埋め込んだ。

 そこで止まってしまったヴィヴィに、

「俺の腰掴んで、引き寄せてごらん」

と匠海が助言してくる。

 確かに匠海の言うとおり、両脚を洗面台の上に上げて、そのギリギリまで腰を出している自分から迎えに行くと、そこから落ちてしまうので、兄の腰を引き寄せるしかないのだが。

「は、恥ずかしい」

(なんか、今更だけど……、ヴィヴィってば、凄くはしたない事、してる……)

「良い子だから、頑張ってみよう?」

 そう優しく目の前で諭してくる匠海は、さながら小学校の教師の様だ。

 ただし、こんな教師がいたら、すぐに淫行罪でムショ送りだが――。

「うん……見てて、ね……?」

 ヴィヴィは匠海が言い出したら引かないことは、嫌というほど知っているので、大人しく従うことにした。

「もちろんだ。ヴィクトリアの頑張ってるところ、ちゃんと見てるよ」

 その匠海の言葉に、微笑みに、与えてくれる甘いキスに、ヴィヴィの心がきゅうと疼く。

「………………っ」

(昨日と同じ事をしてるのに、こんなにも違う――。

 獣みたいに四つん這いになって、腰を振ってお兄ちゃんを貪るのも、

 腰を引き寄せて、お兄ちゃんを貪るのも、同じことなのに……。

 お兄ちゃんがヴィヴィの顔をちゃんと見つめてくれて、

 優しくしてくれるだけで、全然違う――。凄く、嬉しいの)
 
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