この作品は18歳未満閲覧禁止です
仮面男子は彼女を愛す
第3章 アモール・ヴェルダデーロのマスク
「トントン」と俺の部屋のドアをノックする音が聞こえる。俺は特に返事をしなかったが、すぐにガチャっとドアが開く。玲奈だった。
「お母さん、眠くなっちゃったみたいだし、私もそろそろ……」
玲奈はニコニコと笑いながら俺の部屋に入ってくる。さきほどの母の結婚話など、気にしていない様子だった。
小学生の頃から、俺が玲奈と距離を置いても、しばらくするといつも玲奈は俺のそばに戻ってきてくれる。
今もこうして……。