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第3章 アモール・ヴェルダデーロのマスク

俺はそんな玲奈に甘えている部分もあるのかもしれない。

それでも、今は仕事の事で自分の頭がいっぱいなのはたしかだし、まだ結婚の事は考えられないのは事実だった。


「さっきのおばさんの話、気にしないでね」

玲奈はそんな俺の気持ちを理解してくれているかのように言ってくれた。

「あぁ、ありがとう」

「真守の仕事が忙しいのは分かっているし、私もバイトとは言え、今はいろいろと大変だから」

「うん」

「あ、その手紙ってさ。私があげたやつだよね？」

怜奈が便箋のほうを指差しながら聞いてきた。