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make a doll~お嬢様は我が愛玩~
第14章 父の帰国~ベクトルが向かう先~
そんな黒野の行動に対して全員が驚いたのは事実だった。そんな黒野を見て片桐は少しキュッと胸を突いた。

「黒野さん…ではまた…諦めませんから」
「ハァ…頑張ってみてください。私の気持ちは変わらないと思いますが…」

そう言い見送った。眼鏡をかけ直してそれぞれに戻った時その場に残った愛良。その愛良に母親は聞いた。

「ママ…クロはやっぱり片桐さんの所にいっちゃうのかな…」
「それは無いわね。きっと黒野君も愛良のことが大好きなんじゃないかしら。」
「そっかな…だと嬉しいな!」

そうして母親ににこっと笑いながらリビングに戻っていった愛良の背中を見つめていた。
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