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第18章 唇の媚薬

「え？」
「体のためにも…ですよ。それに害があってからでは遅いので。」
「でもゆーとのこのキスの味好きだよ？」
「だからそう言う言をさらっと言うのは…」
「…変かな」

なぜかシュン…と落ち込みを見せる愛良。そんな愛良の頭をポンッとすると黒野は優しく答えた。

「変じゃないよ。たださ…」
「…何？」
「俺の前以外では何があっても絶対言わないで？」
「ん…」
「普通の男なら完全に堕ちるから…」

クシャリと前髪を掻き上げたままため息を吐いて愛良に背中を向けた。

「普通って…ゆーとも普通でしょ？」
「今はまだ難しいか。ただこれで良いさ」

そう言い軽く再度キスを落とした。