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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
明らかに様子の違った寺井を前に、僕だってもう難しいことを考えるのは止めた。後は胸の底から湧きあがるような何かに、従ってしまえばいい。
僕が慌てたように服を脱ぎ去る様子を、寺井は静かに見つめている。
これで、二人とも裸だった。
だけど、心は決めていても、たどたどしさは消せない。
「あの、じゃあ……ベッドで」
「ふふ、うん」
「今、なんで、笑った?」
「いいじゃん、そんなの」
寺井は僕の手を引き――
「あ――!」
二人はそのまま、ベッドの上に倒れ込んだ。
僕たちの初めての時――それは何処までも、ぎこちなく――続く。