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エブリデイ
第5章 それは歪であるが故、何物にも代えがたく
「……」
僕はじっと部屋の天井を眺めた。とても無感情な眼差し。それを敢えて、人形のような瞳であると言ってみたりするが、当然ながら綺麗に澄んでいるとの比喩ではない。
寧ろ汚れていた。この僕の心と身体とは、汚れ果てているのだった。
何も想ったりしない呆然とした顔の、その横の耳には――ちゅぷ、ちゅくり――と、怪しいげな音が届く。唾液が滴った舌先の、その感触が何かとってもエッチ――だと、思ってはいるのに……。
僕の内なる心はユラユラと揺れる弥次郎兵衛のようで、上手くバランスを取ってはいるように見えても、実は何処にも向かえずに一か所に留まる事しかできないのだった。
「ん……」
それでも示した反応は、微かな吐息と交じり。そうかと思えば身体の方は、それはもう、とっくにとっくであるとばかりだ。
その眼差しと同じく天を指し示すような肉棒は、彼女の生暖かい口の中に出入りする度に、テラテラと鈍く光っては、その硬さを物語っているかのよう。