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エブリデイ
第2章 五度目の訪問
両目が不自由な私が、社会で暮らしていくのは簡単なことではない。
それでも、応援し支えてくれる人はいて。
家族、友人、そして――彼、だ。
「俺、君と一緒に歩きたい。ゆっくりでも、いいからさ」
それは付き合う前に、彼が私に言ってくれた言葉。とても大切な言葉――。
けれど、今の私はそれに反して、少しだけ急ごうとしてる。
不慣れで闇雲な、私からの深まろうとしたキスが、その表れだった。
それを、終えて。
「きゅ、急に――どう、して?」
言葉に驚きを滲ませる彼に、私は言った。
「今夜は、もっと……一緒に、いてください」