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エブリデイ
第2章 五度目の訪問
とても気丈であって。絵に描いたような純真さを有した、女性。
全てではなくても、たぶん、それこそが。
彼の目に映っている――私という存在だった。
障害の持つ私だからこそ、それは一層に。
一人歩きするイメージの姿は、本来の私を虜とし――包み隠そうとする。
何処か厳かに感じては、時に遠慮深くなったり。
彼の私への接し方は、何時もそうだったように思えていた。
でも、違うの……。
それだけではないの、だから……。
彼の造り出した、美しいまでのイメージを――今。
その邪魔な殻を脱ぎ去らんとして、私は懸命に背伸びをするのだった。