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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から


 ――カプッ!


「いっ、だだだだ!」


 舌先を徐に寺井にかじられると、真夜中であることも省みずに、僕は大きな悲鳴を上げた。


「な、なにしてんのっ!?」


「ああ、ゴメンゴメン。目の前に、美味そうな舌(タン)があったもんで――つい」


 寺井がまったく悪びれた様子もなく、くだらないことを言うから。

 僕は些か、頭に血が昇ってしまった。だって、ホントにかなり痛かったし……。


「もう、怒ったから」


「な、なに?」


 グイッと迫ると、ややたじろいでいる寺井。

 その両肩を掴むと、今度は僕からその唇を奪った。


「――ん!」


 四度目にして、ようやく真面に(たぶん?)――僕たちは、キスを交わしている。
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