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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
 二度目のキスは、比較的短い時間。

 それを終え唇を離すと、寺井は難しそうな顔を見せた。


「うーん……なんか、違くない?」


「違う?」


「口と口を合わせるだけじゃ、やっぱ息苦しいだけなんだもん。なんか、もっとこう――」


「ベロとか――使うんじゃないの? っていうか、漫画では散々、描いてたじゃん」


「そんなの、わかってるよぉ。つーか、さ。そっちが口をぎゅっと閉じてるから、いけないんじゃないの?」


「え、だって。寺井だって、閉じてたじゃん」


 人が聞いたらアホらしすぎる会話を、半ば真剣に交わしている二人。

 そうして話し合うと仕切り直しで、ともかく一度ちゃんとしたキスをしてみよう、という話になった。


「じゃあ、まず――そっちが、ベロ出してみてよ」


「わ、わかったよ――――ン」


 本当にホントにバカみたいだけど、僕は言われた通り素直に舌を突き出した。

 すると――


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