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桜舞うあの日のままで
第15章 悠の帰郷
 真奈美の祖母に案内され、悠は真奈美の寝ている部屋へと入った。

 真奈美は布団に仰向けで寝ていたが、祖母の背後にいる悠の姿を見て、パッと明るくなる真奈美の顔。

 祖母が退室していき二人になると、そばに座る悠に向かって、布団に入ったままの真奈美がすぐに言った。

「今日はごめんね。あと……お見舞いに来てくれて本当にありがとう!」

「気にするなって。それより、具合はどうなんだよ」

「単なる夏風邪みたい。多分すぐに良くなると思う」

「そっか、少し安心した。お大事にな」

 そう言うと、悠は立ち上がる。




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