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桜舞うあの日のままで
第15章 悠の帰郷
 真奈美は慌てた様子で尋ねた。

「えっ?! もう行っちゃうの?」

「だって、うつされても困るし。それに、思ったよりは元気そうだったからな」

 悠は少し口角を上げて言う。

 真奈美はすがるような視線を向けて言った。

「少し離れたところに座ってくれればいいから、もう少しだけここにいてよ」

「じゃあ、あと10分ほどいるか。でも、真奈美のその状態だと、ゲームもできないし、話すだけだろ? いったい何を話すんだ?」

 そう言いつつ、さっきよりは少し椅子を真奈美から離し、そこに座る悠。




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