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訳あり探偵事務所『Grayer』
第1章 プロローグ

お巡りさんと手を繋ぎ、慎は楽しそうにスキップをする
慎が迷子になるのはこれで8回目だ。
その度にお兄さん(お巡りさん)は慎を家に送っている。
いい加減道を覚えて欲しいとお兄さんも心底思っていたであろう。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「どうしておまわりさんは、おまわりさんをやっているの?」
素朴な疑問だった。 交番に立ち、通りすがる住民の方に挨拶をして掃除をしたり見回りをしたりしている。
見るからに退屈そうで楽しいとは思えなかった。
お巡りさんは少し立ち止まると
慎と同じ目線までしゃがんで答えた
「お兄さんはね。この町のみんなが大好きなんだ、だから何か困った事があったらすぐに助けてあげたいし、安心して暮らせるような町であって欲しいんだ」
そう言うとまたにっこりと笑って 帰ろうか と歩き出した
「おまわりさんは、お巡りさん好き?」
「うん、大好きだよ、みんなの笑顔を守るお仕事だからね」
その言葉を聞いて慎はにっこり微笑んだ
後ろから2人を照らす夕日
慎はおまわりさんから貰った飴玉を舐めながら
細く伸びた影法師と共に歩いた
慎が迷子になるのはこれで8回目だ。
その度にお兄さん(お巡りさん)は慎を家に送っている。
いい加減道を覚えて欲しいとお兄さんも心底思っていたであろう。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「どうしておまわりさんは、おまわりさんをやっているの?」
素朴な疑問だった。 交番に立ち、通りすがる住民の方に挨拶をして掃除をしたり見回りをしたりしている。
見るからに退屈そうで楽しいとは思えなかった。
お巡りさんは少し立ち止まると
慎と同じ目線までしゃがんで答えた
「お兄さんはね。この町のみんなが大好きなんだ、だから何か困った事があったらすぐに助けてあげたいし、安心して暮らせるような町であって欲しいんだ」
そう言うとまたにっこりと笑って 帰ろうか と歩き出した
「おまわりさんは、お巡りさん好き?」
「うん、大好きだよ、みんなの笑顔を守るお仕事だからね」
その言葉を聞いて慎はにっこり微笑んだ
後ろから2人を照らす夕日
慎はおまわりさんから貰った飴玉を舐めながら
細く伸びた影法師と共に歩いた

