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どうか、私を愛してください。
第9章 涙のキス。
「誠一さん、どうしたの……?」



永一が部屋を出ていくのを送り届けてから誠一が呼吸を整えてゆっくりと話し出した。



「誠二が……いや似た人かもしれないが誠二を見たんだ。」



「誠二さんを…本当ですか?」



「一瞬だったけど目が合ったんだ。ただ……女性と一緒にいたんだ。」



「女性…?」



たとえ女性と一緒にいたって
誠二さんが元気ならいい。
このときは本当にそう心から思っていた。



「それでこの家に来ていないかと思ってきてみたんだ。」



「あ……来ていないです。」
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