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どうか、私を愛してください。
第9章 涙のキス。
「はい……誠二が会社に!?」



一目会いたくて
誠一さんの電話を聞いたらいてもたってもいられなくて
気づいたら何も持たずに走っていた。



誠二さん……私の気持ちを聞いてほしい。
この溢れる思いを聞いてほしいの。



「誠二さん!!!」



「美緒……」



誠二さんのスーツ姿初めて見た。
まるで誠二さんが社長のようにも見える。
ぼさぼさだった髪も綺麗に整えていて端正な顔がさらに目立つ。



「誠二さっ……」



誠二さんに再会したら何を言いたいんだっけ?
でも涙で言葉が発せれない。
こんな日がくるなんて夢にも思ってもみなかったから……



「美緒さん?」



「え…?」
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