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どうか、私を愛してください。
第10章 サヨナラのキス。
『ありがとう、美緒。愛しているよ、ずっと……』



最後に抱き合ったときは
二人の涙が一つになって落ちたけど今度は違う。
俺の涙だけ――
先に落ちていく。



そっと頬に触れて美緒の温もりを久しぶりに感じてまた涙が流れる。
こんなにも温かいのだろうか――
そっと髪をかき上げてキス、そして美緒の可愛い耳たぶに軽く触れてからもう一度キス
一度じゃ足りなくてやっぱり今回も2回キスしてしまった。




これがサヨナラのキス。



次目を覚ましたら
どうか、俺を嫌いになってくれ。
もう俺のことなんか忘れて
かつては愛していた誠一のことをもう一度愛してくれ。



俺は美緒に嫌われるためならなんだってする。



美緒がそれで幸せになれるなら――
それでいい。
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