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どうか、私を愛してください。
第10章 サヨナラのキス。
久しぶりに寄った家の自分の部屋の窓が開いていた時は驚いた。
美緒が……椅子に座って寝ていたから。
ずっと触れたくて、ずっと見つめていたかった美緒が目の間にいる。
一人で過ごす10年の月日は長かった。
でも空を見上げて美緒も子供もきっと元気に過ごしている。
あの家で大事にされていると思ったら我慢ができた。
『美緒……』
触れたら起こしてしまいそうで
この状況で目を覚まされたら抱いてしまいそうで怖かった。
もう、美緒とはするつもりはない。
美緒には……誰よりも幸せになってほしいって思っているから。
『せい……じ…さっ…』
目は開けていないけど呟いた言葉が自分の名前で……
10年経ってもまだ俺のことを忘れていない。
まだ思ってくれているんだ。
美緒が……椅子に座って寝ていたから。
ずっと触れたくて、ずっと見つめていたかった美緒が目の間にいる。
一人で過ごす10年の月日は長かった。
でも空を見上げて美緒も子供もきっと元気に過ごしている。
あの家で大事にされていると思ったら我慢ができた。
『美緒……』
触れたら起こしてしまいそうで
この状況で目を覚まされたら抱いてしまいそうで怖かった。
もう、美緒とはするつもりはない。
美緒には……誰よりも幸せになってほしいって思っているから。
『せい……じ…さっ…』
目は開けていないけど呟いた言葉が自分の名前で……
10年経ってもまだ俺のことを忘れていない。
まだ思ってくれているんだ。