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どうか、私を愛してください。
第19章 スケッチブックの秘密。
「お母様。」



「あ…永一、入って。」



ドアの向こうから永一の声が聞こえてきて
永一に中に入るように促すと
ゆっくりと誠二さんをちらちらと見ながら入ってきた。



「あの……さっきはありがとうございました。」



「え…?」



「僕のことを守ってくれて……」



「この傷?」



「うん……あと……僕のお父さんなんですか?」



長い沈黙が流れて誠二さんも窓のほうに目をやって何も答えなかった。
きっと答える言葉を探しているのだと思う。
誠二さんは何て答えるのかな……
私も永一もひたすら誠二さんの言葉を待った。



「永一……お前を守ったのは俺じゃないよ。」



「え…?」
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