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どうか、私を愛してください。
第19章 スケッチブックの秘密。
「誠二さん、あの紙――」



「永一が大きくなったら怒るだろうな。偽物だからあれは――」



「永一に言わなくてよかったんですか?」



「いいんだ、これで――これでいい。自己満足だけどこれでいい。」



永一は誠一さんと家に帰ってしまい、
誠二さんとまた二人きりになった。
消灯時間だから私も帰らないといけない。
だけどまだ話は終わっていない。



「美緒、お願いがあるんだ。」



「何ですか?」



「ここから俺を連れ出して。」



「え…?」



「今は一分一秒でも美緒といる時間が惜しいんだ。」



前は私が連れ出してほしいと言ったのに
なんだか不思議な気分だけど二人で病室を出た。



病気のことを忘れて、どこか遠くへ、二人だけで行きたかった。
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