著者はあのソムリエの「田崎真也」氏です。
この本のサブタイトルは「ソムリエの表現力」。
氏はまず、現代人の、味わいを人に伝える表現力の無さを指摘します。
例えば
「クセがなくて、おいしい」「食べやすい」「飲みやすい」
という表現です。
おいしさに対する表現として、これを使うのは日本人ぐらいしかいないと、氏は断言します。
少し抜粋します。
※
フランスのワイナリーを訪問して、生産者から「うちのワインはいかがですか?」と聞かれたときに「飲みやすいですね」と答えたら、満足する生産者は皆無でしょう。
生産者たちは飲みやすいワインを造りたいと決して思っていないからです。
醸造家は、その土地の個性を反映したもの、自分らしさがしっかりと発揮されたものを造りたいという志があるからこそ、ワインを造っているわけです。
そうゆう人たちに向かって「飲みやすいですね」のひとことで済ませてしまうのは、その存在価値を否定することになると思うのです。
※
クセがない、食べやすい、飲みやすい、という表現は褒め言葉ではないのです。
実はこれ、一生懸命作った人に対しては禁句なのですね。
勉強になりました。
氏は次に、どうやって味の表現を言語化するかを、ソムリエ修業時代の経験談を交えて、説いていきます。
それで驚いたのは、ワインの味わいを表す言葉は、ソムリエ自身のオリジナルな表現で覚えるのではなく、万国共通の語句があるというのものです。
例えば「熟したパイナップルと干しアンズ、蜂蜜の組み合わせ……」など、他の人がそれを飲まなくても、言葉だけでどのような味わいであるか、わかるようにしているのです。
氏はこう言います。
「自分以外の人と意味を共有するためには、なぜその表現を使うのか、その理由を明確に言えることがとても大切なことです。
そしてその理由を伝え、相手が納得し、認めてもらうことではじめてその表現を共有できるのです」
日本人は「みなまで言わずとも、わかるだろ?」という風潮がありますが、実際はなにも伝えていないことが、よくわかります。
今の国内外の情勢、ともすると自分だけがわかる言葉で自分の意見を述べてしまいがちですが、その言葉の意味をまず共有できる環境を作るのが、先決なのかもしれません。
それは文章を書く上でも同じだと感じました。
完
作者ページ
蒼井シリウスさんの日記
ブックレビュー『言葉にして伝える技術』
[作成日] 2015-07-30 12:00:30
日記へのコメント
くまさん、はじめまして。
それは恋愛中の男女に良く言えることですね(笑)
自分の最大限の愛情表現でも、それが相手には半分ぐらいだと思われてしまう。
それがお互いそう感じると、すれ違いが起きる。
何事もお互いの表現の意味の共有が、まず先決なのかもしれませんね。
それは恋愛中の男女に良く言えることですね(笑)
自分の最大限の愛情表現でも、それが相手には半分ぐらいだと思われてしまう。
それがお互いそう感じると、すれ違いが起きる。
何事もお互いの表現の意味の共有が、まず先決なのかもしれませんね。
すみません。みぃさんに言っているわけではないのですが、ここは公の場ですので、読んでいる方に向けての私の主張でした。
私も一度だけレビューを書いたことがありますが(笑)最後は作者への応援メッセージになってしまいますね。
ここは双方向のやりとりができるので、無意識にそうなってしまうことは否めません。
でもあくまで「ここが面白い!」と声高に言ってもらえた方が作者も喜ぶと思います(自分も含めて)
逆に作者のパーソナリティに踏み込まれると、ちょっと返答に窮することもあります(笑)
真摯なコメントありがとうございました。
私も一度だけレビューを書いたことがありますが(笑)最後は作者への応援メッセージになってしまいますね。
ここは双方向のやりとりができるので、無意識にそうなってしまうことは否めません。
でもあくまで「ここが面白い!」と声高に言ってもらえた方が作者も喜ぶと思います(自分も含めて)
逆に作者のパーソナリティに踏み込まれると、ちょっと返答に窮することもあります(笑)
真摯なコメントありがとうございました。
こんばんは、初めまして。
レビューについてや「表現力の無さ」ではなく、言葉・伝えるに反応しました。
10年前ほどに行った講演でのこと。
それは、『思い込み』についてのことだったのですが、そのなかで「人は、相手に伝えるときに100%ではなくても80%ぐらい伝わっているだろうと思う。しかし、相手には(100%のうち)60~70%。または、その以下でしか伝わっていない。それは、伝える側が伝わっているだろうと思い込んでいるから」
というようなことを言っていました。
そのときは「へー。ほぉー」ってカンジで聞いていて。
でも、ブックレビューを読んだとき、そのことを何故か思い出しました。
レビューについてや「表現力の無さ」ではなく、言葉・伝えるに反応しました。
10年前ほどに行った講演でのこと。
それは、『思い込み』についてのことだったのですが、そのなかで「人は、相手に伝えるときに100%ではなくても80%ぐらい伝わっているだろうと思う。しかし、相手には(100%のうち)60~70%。または、その以下でしか伝わっていない。それは、伝える側が伝わっているだろうと思い込んでいるから」
というようなことを言っていました。
そのときは「へー。ほぉー」ってカンジで聞いていて。
でも、ブックレビューを読んだとき、そのことを何故か思い出しました。
『作者への想いなのか、作品への想いなのか』
そうですね。
最初は、作品への強い想いから始まるそれなのですが、やはりやり取りを重ねるうちに仲良くなって。
それ自体は素敵なことなのですけれど。
せっかく公開レビューを書くのであれは、その作品自体の素晴らしさをキチンと伝えたい。
それがこれから読まれる方への配慮だし、作者様への敬意なのですね。
書いてるうちに混合してしまう。気持ちが先走ってしまいます。
うーん。やはり物を書くのは難しいです。
だからと言って止められないのですが(笑)
勉強になります。
☆みぃ☆
非表示のレビューの意味が、私にもわかりません。
隠されると余計見たくなるので、見てしまいます(笑)
公の場で、個人的な意志表示をする、ということは、それは伝える側の熱意の現れです。
普通であれば、それを特定の相手だけに伝えればいいことなのですが、それをわざわざ第三者の見ているとこで伝える。
それは、その伝える内容がどれだけ強い想いに裏打ちされているのかを、わかってもらうためにする行為です。
それが、作者への想いなのか、作品への想いなのか、書く前に一度考えてみる必要があると思います。
作者への想いなら、自己満足であり、作品への想いなら、これから読む人の為です。
隠されると余計見たくなるので、見てしまいます(笑)
公の場で、個人的な意志表示をする、ということは、それは伝える側の熱意の現れです。
普通であれば、それを特定の相手だけに伝えればいいことなのですが、それをわざわざ第三者の見ているとこで伝える。
それは、その伝える内容がどれだけ強い想いに裏打ちされているのかを、わかってもらうためにする行為です。
それが、作者への想いなのか、作品への想いなのか、書く前に一度考えてみる必要があると思います。
作者への想いなら、自己満足であり、作品への想いなら、これから読む人の為です。
こんばんは。
お二人のコメントを興味深く拝見して。
私はレビューのお礼はレビューでは返しません。
メッセか、コメントで。
レビューはあくまでも、自分がお薦めしたい作品に書くものだと思います。
でも。公開レビューが曲者で!
お祝いを兼ねて『こんな素晴らしい作品を紹介させて下さい!』みたいな気持ちで書くんですが、ネタバレしないようにと言うのが…。
そもそもレビューなのに公開しないって…と最初の頃は思っていましたが、文章力に問題がある私には非公開は素晴らしい機能…。
言葉にして伝えるって難しい。無口な私は良く『考えてることが分からない』と言われることしかり。
うむむ。勉強になりました。
☆みぃ☆
お二人のコメントを興味深く拝見して。
私はレビューのお礼はレビューでは返しません。
メッセか、コメントで。
レビューはあくまでも、自分がお薦めしたい作品に書くものだと思います。
でも。公開レビューが曲者で!
お祝いを兼ねて『こんな素晴らしい作品を紹介させて下さい!』みたいな気持ちで書くんですが、ネタバレしないようにと言うのが…。
そもそもレビューなのに公開しないって…と最初の頃は思っていましたが、文章力に問題がある私には非公開は素晴らしい機能…。
言葉にして伝えるって難しい。無口な私は良く『考えてることが分からない』と言われることしかり。
うむむ。勉強になりました。
☆みぃ☆
2/2
「レビューのお礼」というものあります。
私ここに来た当時、そんな慣例があるとも知らず、無視しておりましたが(笑)知ってからは「やらないと失礼かな?」と思うところもあり、今はしております。
そこも難しいところですね。
ただ「レビューもらったから、その作者にもレビューしないと失礼かな?」とは思いません。
レビューは作者への想いではなく、あくまでも作品自体への想いなので。
えーと、ここ炎上したら苑鶴さんのせいです……(笑)
「レビューのお礼」というものあります。
私ここに来た当時、そんな慣例があるとも知らず、無視しておりましたが(笑)知ってからは「やらないと失礼かな?」と思うところもあり、今はしております。
そこも難しいところですね。
ただ「レビューもらったから、その作者にもレビューしないと失礼かな?」とは思いません。
レビューは作者への想いではなく、あくまでも作品自体への想いなので。
えーと、ここ炎上したら苑鶴さんのせいです……(笑)
1/2
私のブックレビューにレビューありがとうございます(笑)
さすがですね。ワインの味わいの表現を、作品へのレビューに例えながら……そこからまたさりげなく問題提起するところなども……(笑)
そうですね、私のレビューは映画にしても、漫画、本にしても、こうゆう面白いものがあるんだよ、という紹介になっていますね。
そこに、作者への問い掛けはありません。
応えてくれないのが前提ですから(笑)
そこが、ここのレビュー機能との違いと言えます。
つづく……。
私のブックレビューにレビューありがとうございます(笑)
さすがですね。ワインの味わいの表現を、作品へのレビューに例えながら……そこからまたさりげなく問題提起するところなども……(笑)
そうですね、私のレビューは映画にしても、漫画、本にしても、こうゆう面白いものがあるんだよ、という紹介になっていますね。
そこに、作者への問い掛けはありません。
応えてくれないのが前提ですから(笑)
そこが、ここのレビュー機能との違いと言えます。
つづく……。
もちろん作品に対していい印象を受けなかった場合もあり。
そんな時は
凌辱場面がハード過ぎて自分には向かないけどハードが大好きって人にはオススメかもしれません
みたいな(*´∇`*)
私事ですが最近家で光テレビを見るときに、ビデオのレビュをよく参考にします
わかりやすく紹介されてると観賞した後も心構えができていたせいか、観て失敗したな と思うことはありません(*´∇`*)
まあ、こんなもんか…
と妥協してます(笑)
そんな時は
凌辱場面がハード過ぎて自分には向かないけどハードが大好きって人にはオススメかもしれません
みたいな(*´∇`*)
私事ですが最近家で光テレビを見るときに、ビデオのレビュをよく参考にします
わかりやすく紹介されてると観賞した後も心構えができていたせいか、観て失敗したな と思うことはありません(*´∇`*)
まあ、こんなもんか…
と妥協してます(笑)
ワインは舌の上で転がして味わうもの。
舌には辛味 甘味 苦味を感じる部位があるそうで、
苦味 甘味を感じる順番もあるとのこと
テイストの表現例だと
甘酸っぱさのあとにまろやかな甘味が口に広がる
みたいな感じでしょうか?
レビュに例えるなら
笑えたんだけとあるキャラの言葉が胸に沁みて急に涙が溢れた
作品をこんな感じで表現レビュして頂くと、他読者も気になって読んでくれそな気がします
レビュは作者を喜ばせるための物ではなく、作品をまだ読んでいない読者に紹介するものなのではないかと思います(*´∇`*)
違うんかな?
舌には辛味 甘味 苦味を感じる部位があるそうで、
苦味 甘味を感じる順番もあるとのこと
テイストの表現例だと
甘酸っぱさのあとにまろやかな甘味が口に広がる
みたいな感じでしょうか?
レビュに例えるなら
笑えたんだけとあるキャラの言葉が胸に沁みて急に涙が溢れた
作品をこんな感じで表現レビュして頂くと、他読者も気になって読んでくれそな気がします
レビュは作者を喜ばせるための物ではなく、作品をまだ読んでいない読者に紹介するものなのではないかと思います(*´∇`*)
違うんかな?
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