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現の後（うつつののち）(佐伯Ｓｉｄｅ)　　　続き

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「私は腰ぎんちゃくではありません。

お嬢様の元お世話係で、今は秘書です」

「それを腰ぎんちゃくと言って何が悪い？

どうせ、お前の気持ちなんて…

不毛な感情なのに、なんであんな女にこだわるんだ？」


「お嬢様は、何もかも全てご存知です。

あなたが昔何をしていたのかも、私が何を考えているのかも…

ただ、知らないふりをして過ごしておられるだけです」

「お前も、こんな女につかなければもっと違う人生があったろうに。

俺もこんな女に惚れられなければ…

お前とこうやって嫌味を言いあう必要もなかっただろうにな」

「私は、今十分満足で、十分幸せです。

旦那様がお嬢様をもっと理解しようとして、

大切にしてくれさえすれば、もう思い残すことはありません」

「それは無理だろう。

あれは結局お前のものであって俺のものじゃないからな…」

「戸籍上…

旦那様がお嬢様の夫です」

旦那様が私の言葉に黙った。そして、次の瞬間高笑いを上げた。

「ハハハハ…

確かにな。だからこそ愛人契約なんだろう？

いいじゃないか？

あの女を縛れるものがあるなら、引き留める術になるなら、

この際お前の愚案でも利用してやるよ。

さあ帰ってお嬢様の守でもしてろ」

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まだ番外編は続きます。

ちなみにこの番外編公開のニュースは、

内容をまとめて作品として公開することになりましたら、

予告の後削除します。

ご了承ください。

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