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こんにちは。

　美濃屋の若旦那作蔵、結衣の運命の鍵を握る男でもあります。

　そこまで重要な役所ではありませんが、結衣に大きく拘わってくる
　人物です。

　さて、作蔵の人となり、生い立ちについて、
　まだ物語りはほんの触りまでしか進んでいませんが、
　おおよそのところはご理解いただけかもしれませんね。

　私、執筆時はそこまで考えなかったのですが、
　今日、読み返して更新しつつ、
　作蔵の気持ちも少しは理解できる部分があるかなと思いました。

　子どもって恐らく、自分の母親には永遠に神聖な存在でいて欲しいの
　かもしれません。
　特に息子は母親の中に「女」を見るのはイヤなのではないでしょうか。

　親もまた人間であり、感情のある生きものであると―
　子どもが理解できるようになるのは、ある一定の年齢を過ぎてから
　だと思います。

　作蔵が二十歳を過ぎていることを考えれば、
　そろそろ理解できても良い頃ですが、
　甘やされて育った世間知らずの彼には、どうやら年齢並みの分別は
　期待できないみたいですね―。
　

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