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引き続きです。

　吉原の遊女の生活が想像を絶する苛酷なものであるとは

　今日の更新ページにもありますが、

　多くの遊女たちが途中であえなく生命を失ったりする中で、
　稀に無事に年季を勤め上げた遊女もいました。

　心花にも出てくるおしがのような女です。

　しかし、仮に年季明けを迎えられたとしても、実のところ、

　行き場がないというのが実情であったようです。

　年季は大抵10年とか長いですから、仮に無事に勤め上げて
　自由の身になれたとしても、

　その時は既に実家の親は亡くなっていたり、
　生きていても、もともと娘を売り飛ばすような親ですから、
　戻ったところで、歓迎されるはずもないのです。

　しかも、身体を切り売りしてきた遊女と白い眼で見られ、
　世間では、まともに相手をしてくれないのです。

　嫁ぐこともできず、まともな働き口もなく、
　結局、吉原に舞い戻ってくるしかなかったといいます。

　年季を勤め上げた遊女はそのまま遊廓で働き続けることになりますが、
　もう盛りも過ぎているので、客は取らず

　番頭新造－若い遊女達の監督役。客は取りません

　になり、更に年を経ると完全引退して、おしがのようにやり手になります。

　なので、まだやり直しのできる中に吉原を出るためには、
　やはり、大店の旦那に身請けされるしか方法はありません。

　せっかく年季を無事に終えても、行き場のない女たちは
　結局、一生涯を吉原で終えるしかない。哀しい現実でした。

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