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こんにちは。

　サヨン自身は気づいていなかったけれど、
　どうやらトンジュはサヨンの父に仕えるようになった幼いときから、
　サヨンをずっと好きだったようですね。
　しかも、下男仲間に虐められて泣いていた幼い彼を
　サヨンが優しく慰めた－
　彼にとっては、その瞬間からサヨンに恋慕を抱くようになったのです。
　時と共に、それが激しく燃え上がっていったのも判ります。

　ただ、サヨンはトンジュとの想い出を憶えてはいるものの、
　それがトンジュに好意を持つかどうかということとは
　関係ないのです。
　
　トンジュの生い立ちや故郷の村の悲惨な結末を聞いて
　かなり心が動いたサヨンですが、
　トンジュへの想いには今一歩つながらず－。

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