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　十八歳の頃から長年不倫関係にあった男・斎藤蒼一朗は、峰子の三十路の誕生日が近付くにつれて冷たくなっていた。

　一方、峰子のために生きていると語る優しい男・ユキは、本名も知らないホスト。峰子の心が荒んでいるように、峰子の部屋もまた汚かった。

　不倫しながらホスト通いも止められない、名実共に駄目女の峰子。彼女が誕生日の日に出会ったのは、真っ赤な髪が目を引く、蒼一朗にそっくりの少年だった。

「寝る場所をくれるんなら、お前と寝てやってもいい」

　見た目こそ蒼一朗に似ているが、少年は他の誰よりも強引で荒々しく峰子を抱いた。そのくせやけに家事炊事が得意で、少年――紅男を拾った峰子の生活は一変する。

　愛に飢え、愛を与えたがる者達の物語。