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山間の小さな村で、浩人と千里は兄妹のように育った。
大学に進学して村を離れても変わらず浩人は面倒見の良い兄で、千里は頻繁に帰ってきてくれる浩人をいつも楽しみに待っていた。


それが変わってしまったのは、浩人が二十二歳、千里が十六歳の夏の終わり。

あれから二人は互いを避けるようになった。
避けられていることに傷つきながら……



気がつけば会えないまま四年が過ぎて、また夏の終わりがやってくる―――。