パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

私は新崎沙織。４３歳。

どこにでもいる平凡な主婦。

今は町の図書館で司書の仕事をしている。

夫は新崎浩介。４７歳。

大手の建設会社で営業の仕事に携わっている。　

真面目で家族思いの優しい夫だ。

私達には裕太という一人息子がいる。

現在県立の高校に通う２年生。

夫に似て、真面目で素直な子に育ってくれた。

我が新崎家は親子３人で決して裕福ではないが、特に不安も不満もない細やかだが幸せな毎日を過ごしていた。

そんなある日、夫が車を運転していて事故を起こしたと会社から連絡があった。

歩道を歩いていた相手を何故か運転ミスで轢いてしまったらしかった。

私は驚いたが、幸い、相手は脚を骨折してだけで命に別状はないとの事。

事故を起こしてすぐに警察と救急車を呼んだから、ひき逃げにはならず、逮捕される事はなかったとの事。

私は夫が帰宅するのを気が気じゃない思いで待っていた。

息子に食べさせる夕食を作るのも忘れていた程だった。

息子には夫が事故を起こした事は話していなかった。

大学受験を控えて頑張っているところに余計な心配をかけたくなかったのだ。



「ただいま」

夜遅く夫が帰宅した。

息子には夕食を食べさせ、早々に２階の自分の部屋に引き上げさせた。

「あなた、大丈夫なんですか？相手の方は・・」

私は夫から背広を受け取りながら矢継ぎ早に聞いた。

「ああ、大丈夫だ・・」

夫は元気がなかった。

事故を起こしたのだから、無理はなかった。

自分でもショックだったろう。

「おまえだけに話すが、あれは俺じゃないんだ・・」

夫が静かに語り始めた。

「え・・？　

意味がわけらずに私は聞き返した。

「あれは常務が起こした事故なんだよ！」

「ええっ？」

私は驚いて大きな声を上げてしまった。

「私が運転すると言ったんだが、常務がおまえの運転じゃ着くのが遅くなるからと自分で運転席に座って・・俺は助手席に乗ったんだ」

「ど、どういう事・・？」

「だから、俺は常務の身代わりになったんだ」

「ええっ・・？」