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浅井加奈子は私立青雲学園中等部の教師だった。
　
教科は英語で現在は２年B組の担任を務める傍ら、学年主任も務めている。

しかも、生徒会の顧問まで任されているのだから、いかに学園から信頼されているかがわかるというものだった。

女子大を卒業後、すぐに青雲学園に採用され、勤続２０年になる。

歳は４３歳。

加奈子と初めて会った人間は彼女が４３歳だと聞くと一様に驚くのだった。

加奈子は見た目は３０歳位にしか見えなかった。

それだけ若々しく瑞々しい肌をしていたし、体型も独身の頃とほとんど変わっていなかった。

だから、加奈子に子どもがいると言うと、子どもは幼稚園に通っているのかと勘違いする輩も少なくなかった。

実際には加奈子には高校１年生の息子がいるのだった。

加奈子はいつもブラウスにタイトスカート、そしてハイヒールが定番の衣装だった。

加奈子が歩くとハイヒールのカツン、カツンという独特な靴音が響き、その音で加奈子が来るのを知る事が出来るのだった。

そして何より、加奈子はモデル並みのスレンダーな体型と女優にでもなれそうな美貌の持ち主だった。

だから、男子、女子を問わず、加奈子には少なからずファンがいたのだった。